《人に学ぶ・57愛する》

2018年5月16日

*親子が親密であることも、夫婦が愛し合うことも、それは変わらない
愛情なのかどうかを知らない。それらは、絶えず水が流れて、火山が
絶え間なく火を吹き上げているようなものである。

いたずらに妄想にしばられて、迷いの酒に酔っているようなものである。
それは、夢の中で人に会っているようなものであり、旅で出会う人の
ようなものだ。
               (空海・秘蔵宝鑰)

*愛とは不動のものではなく、いたずらに妄想にしばられて、闇の中で
酒に酔っているようなものに過ぎない。

親子、夫婦の愛すらも、ひとつとして確かなものはない!
現代社会を言い表しているようです。
夫婦間の愛が嫉妬や怨念といったこころの闇につながったさまを、愛が
強すぎるゆえに子供を間違った道に追い込んでしまったりと。

愛が行き過ぎると、愛する者に対する『執着』に変わってしまうのです。