『人に学ぶ·137相性②十干』

2021年3月2日

干支は大宇宙の働きを基体とした太陽と月の働きを表している符号です。すなわち、十干とは天の精神で、目には見えないが、地上の万象を生成する根元の気であり、その性は陽であります。

十二支は地支ともいわれ、月をはじめとした引力によって生ずる十二種の地気変化であって、有形化しようとする働きであり、その性は陰であるのです。

これを人間に当てはめれば、干は精神であり、支は肉体の生理作用であるのです。天と地は一つのものであるように、精神と肉体も一つのものであるのです。

これを古人は、干は「幹」(かん)であり、支は「枝」(し)で、両者は一体となって一樹の小宇宙をなしていると説いているのです。

十種の干は木、火、土、金、水の五気がさらに陰陽化されて働いているもので、これをわかりやすくするために陽を(兄)とし、陰を(妹)として符号化しているのです。

たとえば、甲木は陽木で兄とし、これを「木の兄」(え)といい、乙木は陰木でこれを「木の妹」(と)と呼んでいるのです。

本来、十干は陽の気であるのですが、その陽の気の中で、さらに陰陽化して働いていることを示しているのです。

甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸が十干です。

木の性が甲、乙(きのえ、きのと)

火の性が丙、丁(ひのえ、ひのと)

土の性が戊、己(つちのえ、つちのと)

金の性が庚、辛(かのえ、かのと)

水の性が壬、癸(みずのえ、みずのと)と読みます。

·········続く····