《人に学ぶ・58心の膿》

2018年5月17日

*自分が道理や正しい教えに背いた行為をしているなどとは露ほども反省せず、

ことさらに他人の小さな傷を求めて自分を正当化するのは、いいかえれば、

膿の出ている自分の汚い足を隠して、他人の少し腫れた足をおおげさに汚い足

だと吹聴するようなものである。(空海・秘蔵宝鑰)

現在を物語っているかの言葉です。
自分が悪いことをしているという思いが心の隅にあり、いけないことをしたあとで
反省するのが普通の人です。

自分が間違っていることをできるだけ隠そうとして、他人の小さな過ちを、ことさら
あげつらって自分を正当化し、相手を口汚くののしる人もいます。

これ見よがしに相手の欠点を指摘するのは、自分が抱えている問題から目をそらそうと
する気持ちのあらわれであることが多いものです。