一つの「言葉」との出会いによって、人生が大き く変わることもある。ましてや「人との出会い」 によって、どん底から這い上がるきっかけになることもある。人生というのは一人旅である。
しかし一人では生きられない。互いに励まし合ったり助け合ったりしながら人は生きてゆく。そういう本当の仲間がいることが、尊い人生だと私は考えている。
「以心伝心」という言葉がある。「言葉」がなくて もわかり合えるという意味である。
言葉や理屈のやりとりからではなく、言葉にはできない心を伝え合うことでしか生まれない、すなわち「絆」といってもよい。 親子の絆がいちばん強いといわれるが、それは心からの信頼関係があるからである。
互いに信じ合うことができなければ、親子でも絆は生まれない。
信じてもらいたいと思う前に相手のことを全人格をかけて信じ切ることが大切である。 農作業で感じたことがある。農業の先輩が連絡もなく突然に訪れてきた。
「田植で大変だと思って寄ってみた。稲の出来も心配だからなぁ」...と
自分も田植で多忙を極めている時でもある。「無心 風来吹」(むしんにかぜきたりふく)の禅語を思い出して、感謝の念でいっぱいになった。
自分のために何かをするのではなく、周りの人に尽くすこと、人のために生きることを。
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