《食に学ぶ・3新米新嘗祭》

2018年11月14日

約6ヶ月近くかかってできた秋一番のごちそうは、
今も昔も同じ『新米』です。
橛掛けして太陽の光エネルギー、風での乾燥をした減農薬の
お米は、炊いているとほわりとした湯気から甘くていい香り
が漂ってきます。

炊きあがりもひと粒ひと粒がピカピカして、まさにお米が『立っている』
ように見えます。
炊きあがりのご飯をまず神棚や仏さまにお供えして、
『今年もこの様な美味しい
      お米ができあがり感謝申し上げます」
と口上の述べてからみんなといただくのです。

食前の祈りは四国遍路だけではありません。
『ひと粒の米にも万人の苦労を思い、
           天地自然のお恵みにも感謝していただきます』

天候不順であれば米の収穫にも影響します。やはり自然の恵みに感謝し、農家人
にもご苦労であったことを感謝して食べないといけません。

こうした秋の収穫に感謝するための行事が『新嘗祭』(にいなめさい)です。
11月23日、収穫した穀物を神様にお供えして、来年の豊穣を祈願するのを宮中
でもするのです。
この日は勤労感謝の日、「勤労を尊び感謝する』という祝日の意味はこの『新嘗祭』
からきているのです。

こうした『新米』に馳せる思いは、味噌汁と海苔と漬け物だけで食べると、
とても美味しいのです。

是非『新米』だけでお食べになっていただきたいのです。